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メキシコ歴28年のコーディネーター キニチ・ササが語る体験談。

1年以上
今日は12月25日、クリスマスです。
街は朝から静寂に包まれています。
夕べ騒ぎすぎたんでしょうねえ。

カトリックの信者が国民の90%近くを占め、
又家族愛の強いこの国では
クリスマスイブは家族が集まって過ごします。

料理を食べ、お酒を飲みながら踊ったり、
楽しい一時を過ごします。

さてクリスマス用の料理が有ります。
その中でも定番は

Guajolote(グァホロテ)


メキシコでは七面鳥の事をこう呼びます。
そういえばグァホロテはメキシコから北米
原産なんですよ。
それが何故クリスマスイブになると世界的に
食べられるようになったんでしょうか?

理由は知らないけど七面鳥って美味ですよね。
良くパサパサしてる、なんて声が聞こえますが
それは調理の仕方次第。
オーブンで焼く前に白ワインを注射器で注入!
そうすると美味しい七面鳥のオーブン焼きが
出来上がり!です。

美味しいグァホロテにはテキーラもワインも
何でも合うんですよね。
んで昨夜は
飲みすぎ!


1年以上
今月初旬沖縄のミュージシャンと一緒に仕事をしました。
100席キャパの劇場でしたが二日間の公演はいずれも超満員。
メキシコの人は海外の音楽にも興味を持っている事を再確認
した次第です。

沖縄のカンパニーとは十数年程前から付き合いが有るものの
今回は沖縄音楽に対する私の概念が完全にぶち壊されました。

新良幸人(アラ ユキト) 唄、三弦、笛
下地勇 (シモジ イサム)唄、アコースティック・ギター
サンデー : 太鼓、鳴物、囃子

実力の有る三人の沖縄ミュージシャンによる新ユニットです。

新良さんの弾く三弦(サンシン)とサンデーさんの叩く沖縄
のリズムが下地さんのアコースティックギターと融合し、
独特の世界を創りあげている。

公演に先駆けての記者会見で
「沖縄と言う日本の中でも南に在し、言語的にも少数派である
我々が元気で歌っている所を聞いて欲しい。」とのコメントが
有りました。

*沖縄って多くの島が有り、島によって言葉が異なるんですね。
その中でも宮古島の言葉はまるでラテン語みたいな響きでした。
日本は関東を中心とする地域だけじゃ有りませんよ、という
彼らの主張を強く感じました。

コンサートでは「先島」、「夏至南風」(カーチパイと読みます。)
の出来が秀逸でした。
この曲は未だ沖縄限定販売だそうですが
今回のメキシコ公演の模様を近日中にYOU-TUBEに載せる予定です。
乞う、ご期待!

1年以上
メキシコには多くの先住民が生活しています。
言語的には50とも60とも言われるグループが存在し、
マヤ語グループだけでも30以上と言われています。

チアパス州。
メキシコ合衆国の南、グアテマラとの国境を有する州。
コーヒー栽培で富を貯えたヨーロッパ系の財閥と
極貧生活に甘んじている先住民グループが
共に生活している州。
メキシコ国内でも貧富の差が一番大きい州と言われます。

ですが此処にはその昔、素晴らしい文化を持った人々が
生活していたのです。

マヤ

この言葉には何か神秘的な響きが有ります。

世界で始めて 零 の概念を発見した人々。
マヤ文字 と言う複雑な文字体系を作り上げた人々。
石碑 に歴史を刻み込んだ人々。

チアパス州はマヤ遺跡の宝庫です。
パレンケを始め、トニナ、ボナンパック、ヤシチラン等多くの
興味深い遺跡が発見されています。

現在の州都トゥストラ・グティエレスから車で小一時間。
海抜2,100メートルの渓谷に
サン・クリストバル・デ・ラス・カサス
は存在します。
1528年3月、スペイン軍人であるマサリエゴスにより
マヤの1グループであるソケ族が制圧され、この町が
作られました。
その後スペインの植民地時代、
多くの先住民グループは虐げられた生活を余儀なくされた
ものの、彼ら独自の文化は現在まで伝えられてきたのです。

サン・クリストバルの近郊にはそういった多くの先住民
グループの村が点在しています。

私が一番初めに彼の地を訪れたのは1982年の事でした。
サン・フアン・チャムラとシナカンタン村に行きました。

教会内部は床に 松の葉 を敷き詰め、
蝋燭 を灯し、
祭壇には コーラ 
の瓶がお供えとして置かれている。
その中で彼らの言葉でお祈りが捧げられている。

異次元の世界 

に迷い込んだ気がしたものです。
彼らのお祈りが あたかも チベット密教 
のお祈りに感ぜられた記憶が有ります。

観光の仕事でサンン・クリストバルに行くようになったのは
90年台後半からだったでしょうか。
私の妹みたいな添乗員とは何回も訪れました。
(彼女は私の事をパパと呼ぶ。本当に失敬な話です。)

一度彼女が教会内部をスケッチしたらその絵を警備員に
取り上げられてしまいました。
神聖な空間を物質的なものに変換する事は
禁忌 だったのでしょう。
でもあの時の絵は素晴らしかったなあ!

村独自の織物が有ります。
自然や生活環境と関りが有るのでしょうか?
男性の衣服が派手な村とか、
青色だけを使った織物とか、
色やデザインが村ごとに異なっているのです。


市場に行くとそういった織物を販売している子供達が
居ます。
観光の仕事でサン・ファン・チャムラに初めていった時
二人の女の子から敷物を買ったことが有りました。
その後、同地を訪れる度に彼女達が私を見つけては
近寄って来る。
村人の中には縄張り意識が有るかのようでした。
私は彼女達の 顧客 に祭り上げられていたようです。
或る年末、ちょっとしたクリスマスの贈り物をあげた事が
有ります。
その時私は 足長おじさん 
になった気がしたものです。

今年初め、久し振りに彼の地を訪れたら
彼女達が私の名前を呼びながら駆け寄って来ました。
何年振りの訪問だったのか
私の方は顔も名前も忘れていたのに
彼女達はどうやって私の事を覚えていたのでしょう。
其処では時間が止まっていたのでしょうか・・・


記憶の中でしか存在しない教会内部。

多くの村人が教会でお祈りを捧げていました。

蝋燭を立て、
彼らの言葉で・・・
1年以上
三沢光晴さんが亡くなったそうです。
プロレス団体ノアの社長として、又レスラーとしても
活躍していたカミカゼ・ミサワ。
未だ46歳だったそうで本当に残念な思いです。

今から25年前、三沢選手は越中詩郎選手と共に
メキシコで修行中でした。
三沢選手はカミカゼ・ミサワ
越中選手はサムライ・シロー
のリングネームで活躍していました。

結構細身だった二人。
食事が合わなくて痩せてしまった、と言ってました。
当時、メキシコでは日本食がとても高く、彼らの
ギャラでは滅多に食べる事も出来なかったのです。

トウモロコシで作ったトルティージャとか唐辛子タップリ
のメキシコ料理がもう一つ口に合わなかったようです。

タコスを毎日食べていると太ってきます。
特に肉のタコスは栄養万点。
だからメキシコ人のレスラーは
ズングリ ムックリ 
胸も厚く体重も有る。
彼らと一緒にリングに上った二人は
本当に 「骨川筋衛門」
に見えたものでした。

当時私たちは日曜日ごとにソフトボールを楽しんでいました。
そこにマッハ隼人という日本人レスラーが二人を連れて来て、
我がチームに参加してくれる事になりました。
プロレス好きの私は非常に嬉しかった記憶が有ります。

ボールを打つセンスは越中選手の方が上でしたが
三沢選手のパワーは抜群でした。
バットに当たれば 場外ホームラン!
でも相手チームに二人がプロレスラーである事が
バレテ しまい
出場停止の憂き目を見ることに・・・。

その後三沢選手はタイガー・マスクとなり帰国。
その後の活躍振りはメキシコ在住の我々にとって
非常に嬉しいものでした。

礼儀正しい、好青年だった三沢選手。
彼が作ってくれたカレーは本当に美味しかった!
部屋の中で越中選手とバックドロップの練習している所を
見せて貰ったり、色んな思い出が浮かんで来ます。

心からご冥福をお祈り申し上げます。



1年以上
1997年はメキシコ日系移民100周年記念行事が各地で催された
年です。
私にとって多くの文化イベントに参加できた記念すべき年でした。
幾つか記憶に残る公演の内 「伝統と現代~日本の舞踊」 では
舞台作りの楽しさや難しさを知りました。
幕開けのしびれるような緊張感、スタンディングオベーションを
聞いた時の感激、「これぞ演劇の醍醐味」を体験できたのです。

国際交流基金派遣主宰事業として、踊りを通じ日本の伝統と
現代文化を紹介しようという企画の下メキシコ、ベネズエラ、
ニカラグアの3カ国を巡回公演。
日舞と現代舞踊を組み合わせた内容は外国人にとっても分かり
易いものだったと思います。

演出は舞踊評論家の福田一平氏。
日舞の水木佑歌さんを始め現代舞踊の担い手や若手の邦楽家
が多数参加されるなど、今思うと豪華メンバーでした。

スタッフも個性のある方ばっかり。
その中でも特に親しくさせていただいたのが
森崎偏陸さんと今年の初めに亡くなられた木下一郎さんでした。

偏陸さんは寺山修司に一番近い存在だった人。
天井桟敷では主に音響を担当、現在は「演劇実験室・万有引力」
のポスター、チラシ、デザイン、
荒木経惟写真集の編集・デザインを手がけています。
昨年は寺山修司没後25周年記念行事のプロデュースで全国を
飛び回る忙しい年だったようです。
余談ですが偏陸さんに誘われるまま昨年5月青森県立美術館
での「毛皮のマリー」公演を見に日本まで行ってきました。
演劇って本当に面白い!ですね。

木下一郎さんも天井桟敷に在籍していた時期があったそうです。
最近は㈱楽遊舎ROCK-YOU PRODUCTIONS, INC.を設立し、
音楽プロデュースの仕事を積極的に行っていました。
堀越 彰 The Will のエグゼクティブプロデューサーとか
秦琴奏者、深草アキさんのジョイント・コンサートもプロデュース
されていました。
非常に才能豊かな方でしたがお亡くなりになり残念な思いです。

木下さんと言えば「伝統と現代」ニカラグア公演の事を
思い出します。ホテルで休息中の出来事で
「部屋に百足が現れたからどうにか してくれ~!」 との電話。
部屋に行くと本当に大きな百足がのっしのっしと歩き回っていて、
キノさんはベッドで上で震えていました。
でもサソリだとかタランチュラでなくて良かったァ。

「伝統と現代」の仕込みは兎に角大変でした。
製作スタッフは各劇場に先乗りし準備をするのですが舞台変換が
非常に多く照明も複雑だったので仕込みに時間が掛かり毎日が
戦争でした。

メキシコでは労働組合が非常に強く、劇場スタッフの労働時間
にも制約があります。
昼食時間とか残業も組合の同意を得なければなりません。
日本での考え方は通用せず、現地の慣習を尊重しないと仕事
は上手く運びません。
幸いスタッフが海外公演の経験豊富な人たちだったので問題も
無かったのですが、他のカンパニーでは現地スタッフとの摩擦
から公演中止になりかけた事もある位です。

「楽しく仕事をする」事がラテン系の人たちと仕事をする上での
秘訣。でも時間が押してくるとみ~んな ピリピリ して来ます。
そういった中で製作スタッフと現地スタッフの橋渡しが私の仕事
とは言うものの、結構ハードでした。

メキシコでは舞台監督と仕事をしましたがベネズエラ、ニカラグア
では照明監督付きになり舞台作りの全てを目の前にする幸運に
恵まれました。

幕開けからカーテンコール、舞台変換などで何度か幕の開閉を
するのですが、これが又厄介なものでした。
小屋付きのスタッフはラテン系、細かい事には頓着しない人達 !
リハーサル時に開閉の時間を練習するのですが本番になると・・・
舞監が頭を抱えていた姿を思い出します。

スモーク、雪などの効果は見ていて楽しいものですがタイミングなど
裏方の仕事は結構難しいものです。
ぱらぱらと降る予定の雪が 一度 に落ちてしまったり、
液が無くなりスモークが 出なく  なったり、

ニカラグアの小屋ではバトン(照明を吊るす棒)修正に半日掛かった
事があります。
真っ直ぐな筈のバトンがのように曲がっていたんです。
いざシューティングとなっても電球がない。
予算が無く劇場には手持ちが無いとの事。
慌てて購入して貰ったものの今度は「場当たり」でその球が
落ちてしまった。
それも偏陸サンが座っていた場所に。
後5秒偏陸サンが立ち上がるのが遅かったら・・・。
今思い出しても背筋の寒くなる思いです。

ベネズエラの公演でも強烈なインパクトが有りました。
カラカスは治安が悪いと言う事で我々に護衛が付いたんです。
劇場に着くと先ず警察官がバスから入り口までを警護する。
その中を我々は通って楽屋に入る。
ホテルから劇場の移動だけではなく、公演中も警察官が警備していた
訳ですが、一度リハーサル中に警報が鳴った。
警察官が全員 ピストルを取り出し射撃体勢
警報装置の単なる誤作動だったものの映画の1シーンを見ているようでした。
そういえば警備の中に可愛い女性の警察官がいて、
スタッフは彼女と一緒に写真を撮ってたっけ。

3カ国公演。もう12年も前の事なのに今だ鮮明に覚えています。
スタンディング・オベーションが続く中、観衆の反応もお国柄を感じて楽しかった。

メキシコ人はどちらかと言うと 控えめ の反応。
ニカラグア人は 戸惑い の反応。
ベネズエラ人は 熱い 反応。


感情をストレートに表わすことって素敵だと思います。
観客の反応は舞台に反映します。
私にとってベネズエラの公演が一番インパクトの強いものになったのは
警備の警察官がピストルを取り出したからではなく
熱い舞台を目の前に見たからです。


舞台が始まる。
芸人がメッセージを客席に送る。
受けた観客の気持ちが舞台に返される。
芸人と観衆との間に会話が生れる。
熱気が小屋を包んで行く。

演劇って本当に面白い!
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メキシコ歴28年のコーディネーター キニチ・ササが語る体験談。

作者:キニチ・ササ

メキシコ歴28年のコーディネーター キニチ・ササが語る体験談。

メキシコ歴28年のコーディネーター キニチ・ササが語る体験談。

観光、取材、撮影等の各種コーディネーターを務める作者が在墨28年に渡る体験談を語ると共に知られざるメキシコの側面をお伝えします。

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